チャートを俯瞰する

僕はメルマガで「違う時間足のチャートを複数表示している」ということをお話しました。

これは「僕は」というより、チャートでトレードする人はほぼ全ての人が同じことをしていると思います。
チャートを複数表示していなくても必ず複数の時間足のチャートを見ているはずです。

これをマルチタイムフレーム分析といいますが、マルチタイムフレームに関しては以下で簡単に説明していますので「ちょっとわからない・・・」と言う方は見てください。

http://kmshimomura.com/?p=1509
時間足が短いチャートだけを見ていると、大きな流れが見えません。
たとえば

http://kmfxinfomm.kmshimomura.com/wp-content/uploads/2015/03/multi1.png

を見てください。
水色が長い足のチャートで、青色が短い足のチャートで同じ時間のチャートを重ねたイメージです。
すぐにイメージが湧く方はOKですが、ん?って思う方は特に今回の記事は大切だと思います。
例えばこの時点でロング、ショート、どちらから入りますか?
もちろん「正解は無い」のですが、僕だったら

●長い時間足(水色)で下落が続いていた
●その後レンジを形成したが「1」を抜けてきた
●「3」まで下落した後の「調整」で「1」まで戻った
●短い時間足で「1」で反発して「2」へ下落した

ということで現時点では下落トレンドからの「戻り売り」(ショート)でエントリーします。

ここで前回のメルマガの画像

http://kmfxinfomm.kmshimomura.com/wp-content/uploads/2015/03/risk1.png

を見てください。
これは、今回の画像の「青色のチャート」(短い足のチャート)とするとどうでしょうか?
同じチャートを見ていても前回はロングで入って、今回はショートで入るというまったく逆の結果になります。

つまり、常に「大きな流れ」を見るということが大切です。

ただ、デメリットもあります。
前回の画像では「A」と「B」のリスクとリワードを考え単純にその確率が高い方向へエントリーすればいいということでしたが、複数のチャートをみることによって一気に

「情報が増えて余分な情報」

も加わってしまいます。
例えば青色のチャートで考えているとすればリスクとリワードは「1」「3」の間で考えるのですが、複数足のチャートをみることで今度は「4」に損切り?とか考えたりするとリスクとリワードが全く違うものになってしまいます。
そうすると「3」で利確することはできるかもしれませんが、そして勝率は高くなるかもしれませんが、「4」で損切りを設定しているのだから

「1回の負け」

が全ての勝ちを0にすることもあるというわけです。もちろん、それを繰り返せば「メンタル」や「相場自体」のリスクから利益が増えにくくなることもあります。
結局、利益を残すのはその辺りの「折り合い」だけということです。

ブログでも記事にしましたが、トレードをしていて僕は勝率が「むやみに」上がってきた場合には、検証・資金管理をして逆に「利確」がはやくなっていないか、リスクとリワードが適正なトレードをしているかをチェックします。
勝率が80%、90%となってしまっているときは「必ず」リスクが大きいトレードをしていることが多くて、後からチャートを見た場合「このとき、逆に行っていたら・・・」と思うと「ゾッとする」こともありますよね。。

ということで、今回は「チャートを俯瞰する」ことが大切ということで、そのメリット・デメリットも話しましたが、どちらにしてもトレードでは

「どこを”取る”」

のかということを強く意識することが必要だということです。

 

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