相場環境認識-経済状況

相場環境を認識するために欠かせないものが「経済状況」です。
もっと言ってしまえば、チャートというのものはこの経済状況をそのまま示していると言っても過言ではないと思います。
(※もちろん、チャートが経済状況を示しているのだから経済状況を知る必要もない・・・という人もいるかもしれません。
ただ、僕はファンダメンタルとテクニカルとどっちが大事だ、どっちが要らないなどという僕にとってはどうでもいい議論はするつもりもなくて、少なくとも利益を上げるために必要だと思うことを知識とするということを前提にしているだけです。)

今回はとりあえず、ドル円についてです。

前回のチャート

http://kmfxinfomm.kmshimomura.com/wp-content/uploads/2015/03/20150316.png

でなぜこのような動きになったか?その理由は日銀の追加緩和です。
簡単に説明すると、日本は今デフレ状況にありそこから脱出するために金融緩和を行いました。
例えば、
日銀が国債やリート等を買うことによってその価格が上昇します。
「国」という下支えから、投資家たちが金融資産を買います。
為替市場では強烈な「円安」となりました。

このように「お金」を市場に流すことで、
景気が悪い→物価下降→給料が安い→物を買わない→さらに景気が悪くなる
というデフレ状況を脱し、
物価上昇→給料が高い→物を買う→景気が良くなる
という好循環を作ろうということです。

もちろん、現在はグローバル経済なので世界の様々な状況と繋がっているので単純ではありませんが、チャートが動いていたは紛れもなく上のようなことがあるからでそれ以上でもそれ以下でもありません。
だから、チャートが動く要因となり得るものを少しでも多く吸収しておくことで、現在の状況からチャートが上に「行きやすい」のか下に「行きやすい」のかということがわかると思います。

例えば今日現在(2015年3月18日)のドル円の状況は・・・はっきりいってレンジ状態で僕には上・下はわかりません。
またこういう状況ではどっちにいくかわからないのですからエントリーする人が少なくなってレンジになっていくということです。
ただ、なぜレンジ状態になっているかというと

FRBのFOMC待ち

ではないかと思います。
FRBでは現在金融緩和から金融引き締めに移ろうとしています。
最大の焦点は「利上げ」時期で、利上げがされれば当然ドルが買われドル高になります。
今、利上げ時期は6月か9月と言われていますが、もしイエレンFRB議長が「確実に」6月に利上げをするというようなことを「口走って」しまうと一気にドル高になってしまいます。
だから、利上げしない「かもしれない」というニュアンスを残しながらそのような急激な変換にならないようにしているのです。
ただ、単純に利上げをして金利を高くすればいいというわけではなく、債券は安くなるわけなのでんどん売られ、
ドル高になるわけですからグローバル経済のなかで自国通貨が高いということは輸出産業等にとっては不利になりそのような企業は株価も下がり・・・
ということがあるかもしれないので常に現在の経済状況を確認しながら政策をとっていってるわけですね。

今回はもし「まだ利上げをしない」というニュアンスが強ければドルが売られ、「利上げをする時期がはやい」というニュアンスが強ければドルが買われるという相場になると予想されています。
チャート的には僕的に言えば、122.00のレジスタンスを抜けてくれば更に上、また121.70を超えられなければ、また大きな下落もあるのではないかと思っています。
でも、結局それは予想であって大きく考えれば今、上下どちらに動きやすいかを考えながら、ポイントを上抜けしたら買い、ポイントを下抜けしたら売り、と動きについていくだけですね。

 

【ワンポイント】
僕はテクニカル派(重視)、さらにデイトレード・スキャルピングといった短期トレード派で、今回のような経済状況(ファンダメンタル)はそれほど詳しくありませんが、少なくとも今日話したレベルのことは常に頭に入れておくべきだと思います。

 

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